「受け身は終わり」コインチェック和田副社長、仮想通貨取引所として差別化図る

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「受け身は終わり」コインチェック和田副社長、仮想通貨取引所として差別化図る【独自記事】

今年、LINEや楽天など新たに仮想通貨取引所が参入するなかで、金融庁に登録される仮想通貨取引所の数は20社にのぼる。今後、仮想通貨取引所はどのように差別化するのだろうか?

「受け身は終わった」ーーー

このように話したのは、今年1月に仮想通貨交換業ライセンスを取得したコインチェックで先日、副社長に就任した和田晃一郎氏だ。取扱通貨やIEO(イニシャル・エクスチェンジ・オファリング)、STO(セキュリティ・トークン・オファリング)など今後は攻めの姿勢で他の仮想通貨取引所との差別化を図っていくことをコインテレグラフ日本版に明らかにした。

「時代を作っていく」

コインチェックでは今年、IEOの検討や兄弟会社のマネックス証券がSTO協会に参加するなどの動きがあった。

和田氏はこうした動きを引き合いに出し、「今後は時代を作っていく」動きをしたいと考えていると意気込む。

「ある意味、これまでは受動的な面もあった。ある程度時代の流れに身を任せて成長していこうという面が強かったからだ。しかし、今後はIEOに取り組むことで市場を作り、他で作られた通貨をただそのまま使うのではなく、自分たちで仕組みを作ったり支援したりしたい。経済を回すということだ。」

こうしたエコシステムやプラットフォームをいかに作れるかが各社、各取引所の差別化になるのではないか読む和田氏。「長い時間がかかるがしっかり取り組んでいきたい」。

マネックスグループにはオンライン証券のマネックス証券や米トレードステーションも傘下にある。

こうした連携についても「仮想通貨交換業と証券会社との協業なども今後は差別化に繋がってくる」と話す。STOで技術、法律面でも強みを発揮できるようになると考える。

和田氏は豊富な取扱通貨を使い、事業を広げ、「業界の発展に貢献したい」という意向だ。

「業界発展のために取引通貨増は必須」

ライバルの1社SBI VC トレードは、今年4月時価総額5000億円以上やハードフォークの危険性がないことなど、厳しい上場基準を発表。現在、取り扱う仮想通貨はビットコイン(BTC)、イーサ(ETH)、リップル(XRP)のみだ。

ただ、和田氏は業界の発展のためにまず重要なのは「取扱通貨を増やすこと」を挙げる。どういう通貨を増やすかは明確には言えないとしたものの「モナコインで今後の方針を示せたのではないか」というように、特に日本発のコインを重視する意向のようだ。

実際、今年6月にはコインチェックがモナコインの上場を発表した。

しかし、まだまだ海外との差が大きい。例えば、米国、欧州などコインベース全体の上場銘柄は26種。アームストロングCEOは「将来的には数百万のトークンを上場させるかもしれない」と話している。和田氏は次のように危惧する。

「国内の業界全体で見て2018年、2019年はモナコインの上場まで1件もなかったのではないかと思う。それでも、コインチェックで取引している仮想通貨は10種類と、海外の取引所に比べたら少ない。仮想通貨業界の発展という視点で見て、海外と比べるとかなり厳しい状況といえる。」

今後増やしていきたい通貨については、「金融庁とも話をしているが、個人的には技術的に成長を期待できるものや仮想通貨業界を発展させるものも取り扱っていきたい」という和田氏。

「これまでも言っているが、アルトコインが増えて、取引量が増えるというのが目指す世界。その他には匿名通貨などはこれからの仮想通貨業界の発展を考えると非常に重要だろう。」

コインチェックは昨年5月、モネロやジーキャッシュなどの匿名通貨の取扱いを廃止した。マネーロンダリングの懸念に対処するものだ。しかし一方で、「ミンブルウィンブル」といった匿名化技術が、欧米を中心にプライバシーへの意識が高まる中、仮想通貨業界でも見直され始めている

ただ、現在の状況では匿名化技術の採用はなかなか厳しい状況だ。和田氏は日本の状況について「エアビーアンドビーが日本の民泊の規制を変えたように、仮想通貨業界でも外の環境が変わらないと匿名通貨に関する意識は変わっていかないだろう。海外で匿名通貨の注目度が今よりも高まらない限りは取り扱いになることはないのではないか」と予想した。

多くの人を巻き込むための仮想通貨取引所の役割

現在は投資できる通貨の種類が少ないことが課題とみている。

「資本主義の歴史を見ても、(株式市場で)任意の会社に好きに投資できたから発展してきたというのがある。仮想通貨も同じようになるのを目指したい。」

和田氏は、より多くの人が仮想通貨を購入できるようにするため、取扱通貨の増加以外にはSTOにも注目する。

「一般の人が買えるようになるという点では、証券性の高いものをブロックチェーン上でどう構築するかはという点が重要。技術面というよりはビジネス面で取り組んでいきたい。FATF(金融活動作業部会)が日本の仮想通貨規制が2年先に行っていると指摘するのは本当にその通りだ。規制については他の国も整備されていくだろう。日本での経験が生かされていく。」

規制が整いつつある日本でSTOやIEOといった取り組みが実を結べば日本だけでなく、世界への影響も見据える。ただ、業界は利便性だけで成長できるわけではもちろんない。

「マネーロンダリングやコンプライアンスなどの対策は必要になってくる。こういうところとどうバランスをとりながらやっていくのかは議論が今後進むだろう。」

ChainsChannelオリジナル:CC編集部,転載は出典を明記してください。:http://chainschannel.com/archives/2901

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